社会人であれば、必ず一度は経験するであろう会社の飲み会。
残念ながら多くの若者は楽しいとは思っていないのが事実じゃないだろうか。
楽しいのはおじさんだけ、という悲しいけど実態。
なぜ会社の飲み会はつまらないと感じるのか。
その理由を僕なりにじっくりと考えてみたよ。
会社の飲み会が必要な理由
まず、そもそもなぜ会社の飲み会を行う必要があるのかを考えてみよう。
ただ理由をつけて飲みたいだけ。ってパターンもあるかもしれないけど、表面的な理由としては同じ職場のメンバーの親交を深める、ってとこだろう。
心理学で『相手の内面を知れば、よりその人に対して好感を持ちやすくなる』という話がある。
コレは仕事仲間でも当てはまる。つまり一緒に仕事する人の内面を知ればお互い好感を持ち、仕事もしやすくなるって寸法だ。
仕事中は雑談なんてする機会はあまりないよね。
デスクワークの場合、せいぜい昼休みに一緒に食事に行って多少プライベートな会話をするかも。って程度だと思う。
今は個別に昼食を取る人も多いし、一人でスマホいじりながらコンビニ弁当を黙々と食べてるなんて光景ザラだ。
そんな職場のメンバーが手っ取り早く仲良くなる方法といえば、そりゃ飲み会しかないよね。
職場のメンバーが集まり、より長い時間、お酒を飲みながら会話できるわけだから。
特にアルコールの力、コレが大きい。
たしかに効果的な手段と言えるよね。
会社の飲み会が嫌いな人の割合
次に飲み会嫌いの実態を見てみよう。
こんなアンケート調査がある。
ちょっと古いけど、それぞれ2013年、2007年のアンケート結果だ。
総計で見ると、「大好き!」「好き」「まぁ好きかな」の【好き派】が55%に対し、「大嫌い!」「嫌い」「どちらかというと嫌い」の【嫌い派】が25%と、【好き派】が2倍以上という結果になりました。
■若い世代ほど飲み会が嫌いな人が多い?
年代別で見ると、若い世代ほど【嫌い派】が増え、年代が上がるほど【好き派】が増えています。特に60代以上は【好き派】が約6割と他の世代に比べて多いのが特徴的でした。
引用元@niftyニュース なんでも調査団
上司と飲みに行きたいかをたずねました。
飲みに行きたいと回答した人の割合が 42.5%(「行きたい」8.0%+「どちらかといえば行
きたい」34.5%)で、行きたくないは、49.1%(「行きたくない」7.4%+「どちらかとい
えば行きたくない」41.7%)となり、ほぼ半々の回答となりました。性別年代別でみると、男性では 30 代で行きたい(「行きたい」+「どちらかといえば行
きたい」、以下同じ)が 56.6%と突出して高い割合を占めました。一方、40 代以降で行き
たい人の割合は4割未満となります。
女性では 20 代で行きたい割合が5割を超えますが、年齢が高くなるにつれその割合は低
くなり、50 代では2割未満となります。
引用元 第一生命 職場の人間関係に関するアンケート調査』
こうしてみると、意外にも実際には嫌い派の方が少数派。
ただ、やはり若い人ほど飲み会は嫌いという回答になった。
会社の飲み会をつまらないと感じる理由
で、僕も会社の飲み会嫌い派です。
ってかそもそも居酒屋自体嫌いなんだけど。
それはおいといて、会社での飲み会で感じるつまらなさの根本原因を考えてみると最終的に1つの結論にたどり着いたんだ。
それは結局『そもそも相手のことをよく知らないから』じゃないかなあ、と。
その人のことを知る→興味を持つ→もっと知りたい→飲みや食事などの場でプライベートな場で会話したい。
これが普通の流れだと思う。
でも、飲み会の場合は『興味を持つ』というプロセスを飛ばしていきなり今後のコミュニケーションを円滑にするために飲み会でお互いの内面をさらけ出そうっていう話になっている。
普段あまり会話する機会が無いけど、密かに気になっている人がいる。とかいう場合ならともかく別に興味ない人と飲み会してもね・・・。
まあそれは相手も同じことなんだけどね。
お互いの手の内をみせないから展開が遅い
そんなわけでお互い興味を持っている、という本来のスタートラインにたっていないまま、いきなりプライベートな会話をしていかなきゃならない。
だから当然、最初は手探り状態で当たり障りのない不毛な会話が続くことになる。
そうなると序盤の会話は結局仕事に絡む話になることがほとんど。
「今日の会議で××さんの話長いって思ってたよー」とか
「〇〇さんのメール文章ってなんか変だよね」とか
ヒドイのになると普通に「昨日の会議の結果ってやっぱり△△なんですかねー」ってもうそれ業務と一緒だよね?
もうまさに『THE・表面的な会話』のお手本みたいなのが最初の30分くらい延々と続く。
っつーか、下手すると1時間以上そんなレベルの会話が続くこともおかしくない。
で、少しお酒が入って警戒心が解けてくると、次の会話は
「◇◇さんってどこに住んでるんだっけ?」とか
「□□君は結婚してるの?」とか『え?今更それ?』って感じの会話になるんだ。
これね、下手に人数が多いとなおさらなんだけど、とにかく展開が遅い。やたら遅い。
え?最近見てないんだけど、未だに黒の組織のボスわかってないの?ってくらい遅い。
で、やっとこお互いのプライベートが見え隠れした時点であえなく時間切れ終了。
はい、お疲れさまでした。という具合にさっさとスイッチをOFFにして各々帰路につく。
会社飲み会の実際の効果
そんなわけで2時間(の内半分以上を会社の延長みたいな会話をするだけ)の飲み会はたいして盛り上がりもないままに終了するわけだ。
で、その結果どれだけお互いの仲が近づいたのかな?
翌日顔合わせた時なんか微妙に敬語とタメ語がまじっちゃう感じ?
「あ、お、おはよう、、、ございます。昨日は、た、楽しかったね、ですね。で、電車乗れました?」
「あ、乗れましたー。めっちゃ混んでた(笑)」
「ですよねー」
「△△さん、かなり酔っ払ってましたよね(笑)」
「そうそう!やばかったっすよね」
「いやー、ほんと・・・」
「あー・・・」
「・・・」
「・・・」
コレ仲良くなってんの?
果たして2時間という時間と数千円の会費を消費するだけの価値があるのか。
まあ価値観は人それぞれだから、大人数で飲み食いしただけで充分と感じる人もいるだろうし、なんだかんだ言って楽しかったと感じている人もいるし、え、そもそも僕呼ばれてない・・・という人もいるだろう。
僕の場合はよっぽど気が合う人を見つけたり、小規模のグループに分かれて話が盛り上がったりということがない限りは、職場の人との距離感なんてたいして縮まらない。
しかも大抵の場合、結局飲み会の間一度も話すことがなかった人が半分以上いる。
相手のことをあまり知らない、表面的な話しかしない、さらに人数が多い。
この3段階の仕組みのせいでちっともお互いを知ることができないままなんだよね。
つまらない会社の飲み会の改善策
では逆にどんな飲み会ならば、親交を深めることが出来るのだろう?
ちょいとルールを考えてみたんだ。
- なるべく少人数グループで飲みに行く
- 職場、仕事ネタに関する話題は原則禁止とする
- 会費は会社負担とし、飲み会の日は終業時間を普段より1~2時間早める
- ある程度メンバーを変えつつ、何回かにわけて実行する
1と2を併用することで異常に展開が遅い、という問題を解消させる。
あくまでも目的は社内コミュニケーションの円滑化であることから社内行事の一環ととらえ、残業代を支給しない代わりにその分終業時間を早めることで賄う。もちろん会費は会社負担となる。
そして、グループメンバーをシャッフルしながら何回かに分けて飲み会を実施することで全メンバー間でのコミュニケーションを図る、という案だ。
いかがだろうか。これなら当初の目的は果たせるんじゃないかな?
しかもコレならば従業員に対して、金銭的時間的な負担も抑えられる。コレ重要。
まとめ
職場のメンバーの親交を深める→仕事の円滑化につながる。というのならばもはやそれは社内研修などと同じ業務プロセスの一種として組み込むべきなんじゃないかと思うんだ。
中途半端に自主的に会社行事を行おうとするからおかしくなるんじゃないかな。
<結論>
結局のところ会社の飲み会がつまらない最大の原因は、内容そのものは仕事とプライベートを融合させているのに(金銭的にも時間的にも内容的にも)全て個人負担になっているところだったんだよ!
※異論反論オブジェクション、お待ちしております。
おしまい