買いましたよ、読みましたよハンターハンター35巻!
ちょっと出遅れた感はあるけど、今から35巻の感想を語ってみるよ。
ちなみに僕はジャンプ本誌は完全未読派です。
ますます難解を極めるストーリー
とにかくどんどん難解になっていくストーリー展開が最大の魅力である。
まるで長編の推理小説を読んでいるような感覚で正直ざっくりと流し読みしていると何が何だか分からない。
前巻のクロロVSヒソカに関しては考えるのが疲れたのでもう途中で推理を放棄したが、今回は長丁場になるので置いていかれないようにしっかりと読み込む必要がある。
幸いこの作品に関しては様々な考察が2chやらブログやらで展開されているので、色々とわからない部分を読み解きながらじっくりと理解を深めたい。
が、それらを見る前に個人的に35巻に対して気になったことをつらつらと語ってみる。
もはやモブキャラは存在しない
この継承戦では非常に多くの警護兵が登場するが、これらは決してその他もろもろの名も無きモブキャラではない。
いずれも個々がちゃんとした思想、考えに基づいて行動している。
さらにすごいのが、画面上ちょいちょい背景のように映っている警護兵はちゃんとどこかに所属する1キャラクターであって、決して使い捨ての1コマではない。
しっかりと描き分けられておりそれぞれが名前を持っている。
警護兵は大きく分けて『各王妃に属した兵士』と『各王子に属した兵士』(私設兵)の2種類がいる。
これが混乱を招くポイントでもあるが、基本前提としては【自分の兵または自分の親の兵は味方だがそれ以外は敵】と考えればわかりやすい。
もちろん例外はいる。
クラピカの寿命と旅団
今回、新たにエンペラータイムのエゲツない制約が明らかになった。
なんと使用中は1秒あたり1時間寿命が縮むという恐ろしいリスク。
常人ならばまずもってそもそも使用することすら躊躇するルールだが、クラピカは普段時からなんの恐れもなしにバンバン使っている。
もちろん、使い所は考えているだろうが僕ならばよほど緊急時以外は使えないだろう(それもせいぜい1分以内とかに留める)。
35巻の中だけでも実に12時間もの間エンペラータイムを使用し約5年近い寿命を失ったクラピカ。
BW号の航海が約2ヶ月という期間であること、最後の眼の持ち主及び旅団が同じ船にいることを考えるとかつて冨樫先生が言っていた「旅団とクラピカは全員死にます」という話が一気に現実味を帯びてきた様に思える。
つまりこの航海の後半には『眼を取り戻すのが先か、旅団を壊滅させるのが先か、クラピカの寿命が尽きるのが先か』のような手に汗握る展開が待っているような気がする。
それはもうキメラアント編のユピーへのハコワレ発動並の緊張感をもつことになるのではないだろうか。
ツェリードニヒって何者?
今回の話で少しずつ各王子の正体というか中身が少しずつ明らかになってきた感じがある。
特にツェリードニヒの天才っぷりは異常で、頭脳だけでなく念の才能がとてつもない。
正直言ってゴンやキルア、ジンすら超えてメルエム護衛団並の才能の持ち主ではないか?とさえ思えるレベルである。
元々非常に危険な思想の持ち主ではあったが、所詮はただの人間なので以前はテータや他の施設警備兵のほうが武力としては上だったはず。
そのテータが念を覚えさせてはいけない人物と称する位なので、念を覚えさせるくらいならむしろ始末したほうがよい。
が、念獣が取り付いたことで今ではテータでさえ手が出せない存在になってしまっているし、その一方でずば抜けた才能でさっさと念を習得してしまう。
もはや悪意を持った念能力者が生まれるのはさけられない状況だ。
ふと思い出したのがジャイロだ。正直ここに絡んでくるとは考えにくいが邪悪さでは引けを取らないとらないのかもしれない。
そしてホイコーロって何者?
脳筋と思われていたベンジャミンもまた実は非常に明晰な頭脳をもっているし、ツベッパやルズールスもちゃんとした考えを持っている。
(逆に評価を下げた感があるのがハルケンブルグで、なんか思ったより小物感を発揮している)
更に底が見えないのがそれらの父親たるホイコーロの凄さだ。
現時点ではベンジャミンやツェリードニヒ、傍若無人カミーラでさえも父親ホイコーロには逆らう様子を見せない。
このような継承戦を思いつく時点で凡庸で無いことは確実だが、少なくともその頭脳や策略は作中トップクラスではないだろうか。
今のところツェリードニヒ以外の王子が念を覚えようとするシーンはないが、もし他の子供達もあっという間にコツを掴んだとしたらホイコーロの血があまりに優秀ということにほかならない。
今後どうなる
いきなりモモゼが死亡したことになっており、ハンゾーがブチ切れているがあの描写はどうみても素直に死亡したとは思えない。
ルズールスとバショウはすでに心を通わせているように見えるし、センリツはどうも見た目とは裏腹のカチョウの優しさ?のようなものを感じ取っている。
クラピカとオイトの間に信頼関係が結ばれつつあるように雇い主と各ハンターとの間には絆のようなものが出来始めている。
これがキメラアント編のときにように、ゆくゆくは何らかの意味を持つような気がする。
というかありとあらゆる描写が伏線に思えてくるほど話が練り込まれているので正直予測事態が無意味に感じる。
今はただ、冨樫先生が考えたストーリがしっかりと納得が行く形で最後まで描ききってくれることを願うのみです。
※しかしこの後暗黒大陸に到着後のジンやビヨンドを中心としたストーリーまで含めた終わるのは一体いつになるのか想像もつかないが。
おしまい