ふと思うことがある。
朝起きたら美少女になっていたらどうしよう、と。まあよくある妄想だ。
だが、同じように朝起きたらナッパになっていたらどうしよう、とも考える。
これはどっちが得なのか?
普通に考えたら美少女だろう。あえてナッパになりたい人は少ないと思う。
中途半端な戦闘力のハゲたおっさんと美少女なら悩むまでもない。
しかし本当にそうなのだろうか?
改めてどちらがよいか、じっくりと考察してみよう。
美少女になった場合のメリット、デメリット
そもそも自分が美少女になったところでチヤホヤされるのは同じ男からだ。
あくまでも男性目線での話だが、それって全然嬉しくない。
僕がいくら美少女になっても僕自身を愛でることは出来ない。
いや、そりゃあやろうと思えば色々出来るかもしれない。
アダルティな話になりかねないので割愛するが、所詮ソロ、例えるなら自主トレであり、試合をすることは出来ない。
試合するなら男とだ。それは相手が嬉しいだけで僕は全く持って嬉しくない。というか断じて嫌だ。
では同性からはどう思われるだろうか。
中には美少女大好き!な女性もいるかもしれないが、基本的には嫉妬されたり、しちゃうんじゃ無いだろうか。
それはつらい。そういう時、優しく接してくるのも男だ。
それも嬉しくない。なぜなら下心全開である事を知っているからだ。
この様に考えるとあまりメリットは感じられないではないか。
ナッパになった場合のメリット、デメリット
かたやナッパである。
戦闘力4000は伊達じゃない。下手にナメック星とかに行かずにこの地球で過ごすには十分すぎる。
ガタイも大きいので、その辺のヤンキーに絡まれても多分大丈夫だ。
しかし、自分自身の見た目に納得出来るか、という問題がある。
なにせ筋骨隆々のハゲである。しかもおっさんだ。実年齢約50歳らしい。
色々な意味で美少女とは対極である。
20代の諸君ならほぼ親と同世代ではないか。
一気に寿命が半分に縮むようなものだ。デスノートの目の契約と同じだ。
ちなみにいくらナッパでもデスノートに名前を書かれたらどうしようもない。
しかもフルネームが「ナッパ」。一瞬で書けてしまう。
むむ、なかなか悩ましい。
ナッパの魅力をもう一度見直してみたい。
イメージが湧きやすい美少女と違って、ナッパはイメージしずらいかもしれない。
そもそもナッパってそんなに掘り下げて考えたことがない。
ちょうどコミックがあるので、もう一度ナッパの魅力を再確認してみよう。
実は礼儀正しいナッパ
最近の若者は挨拶もできない、なんて言われるがさすがナッパは年長者だけあって礼儀正しい。
とくに挨拶の丁寧さには定評がある。
いや、むしろ挨拶といえばナッパ。ナッパといえば挨拶である。
初対面の地球人にも挨拶は欠かさない。
うっかりするとあいさつがていねいになりすぎちまうところが玉に瑕である。
実はやさしいナッパ
また、こう見えて実はやさしいところもある。
チャオズが自爆した後は、天津飯にすぐにあの世であわせてやる!としっかり男の約束をしており、結果的に約束を守っている(天津飯みずから力尽きたわけだが)
まさに男気。見た目通り竹を割ったような気持ちのよい男である。
遊ぶときは本気で遊ぶナッパ
仕事だけじゃなく遊びだって手を抜かないのが一流の男だ。
その点、ナッパは抜かりがない。
遊ぶとなったら本気だ。
ちょっとわんぱくすぎて遊びたいとき我慢できない性格なのだ。
齢50を超えてなお、少年らしい心も忘れない。これは惚れる。
実は子供好きのナッパ
いかつい見た目だが、実は子供好きな一面もあり、幼い悟飯(&クリリン)と遊んでくれる面倒見のよいところだってある。
また、笑いの沸点が低めなのも子供受けがいいだろう。
ちょっとしたことで子供と一緒に笑い合える。子供に好かれない理由がない。
もしかしなくても保育士さんに向いていると言えるだろう。
実は名家出身のナッパ
そもそも実はナッパは名門出身のエリートなのだ。つまり名家のご子息ということである。
これは女性からみると玉の輿が狙える案件ではないか。
こうしてみると只者ではないナッパ、いやナッパさんと呼ぶべきである。
美少女になった場合のシミュレーション
ここでもう一度美少女になった場合のシミュレーションをしてみよう。
朝起きて美少女なった僕は、驚くだろう。
しかし会社には行かなければならない。
とりあえずちょっとブカブカのシャツを1枚だけ着て出社する。他に着れそうな服がないから仕方ない。
これはいわゆる「トラブルで服が濡れてしまい、とりあえず主人公のYシャツちょっと大きくてブカブカなワイシャツを借りたヒロイン」状態である。
大抵の場合、下はなぜかパンツだけだったりする。
しかもそのシャツは僕のシャツである。なんという優越感であろうか!
あとで脱いだらそのシャツをクンクンしよう。でも結局自分の匂いしかしないからわからないのだろうか。
そもそも美少女がそんな格好で外を歩いていいのだろうか、という気もするが他に服は無いし仕方ないだろう。
街を歩いていれば周りがみんな振り返るだろう。いや、いくら日本とはいえ、危険だろう。
なにせ美少女だ。しかもブカブカのシャツ一枚である。
周りの男性は性欲持て余すこと必至だ。
が、やはり冷静に考えればちっとも嬉しくない。男に性欲持て余されたところで何が嬉しいのか。
駅についたら今度は電車に乗る。ここは一つ女性専用車両とか使ってしまおうか。
普通の車両にいけば隣の席にすぐさま男が座ってくるだろう。
しかも必要以上にくっついてくる。寝たふりしてこちらに寄りかかってくるかもしれない。
なにせこちらは美少女だから。
ようやく会社についても大変だ。言うまでもなく会社一番のマドンナになってしまう。
部長も大した用事がないくせに話しかけてくるかもしれない。
おっさんを手玉にとって何が楽しいのか。
むしろお局様から目をつけられるかもしれない。
「ちょっとあなた、その格好はいくらなんでもハレンチよ。ハレンチ学園よ」
「すみません。でも私、美少女なんです」
「そうなのね。ごめんなさい」
こんな感じだろう。うーむ、やはりなかなか大変そうだ。
美少女は気苦労が多い。
ナッパになった場合のシミュレーション
ではナッパさんの場合はどうだろう。
朝起きたらナッパさんだ。
あのサイズだと多分布団から体がはみ出ているだろう。
だが心配はいらない。ナッパさんならきっとお腹が冷えていることはないだろう。
なぜならよく上半身ハダカになっているからだ。
安心して会社に行ける。
街を歩いていればきっと周りはこちらをジロジロ見てくるだろう。
なにせ50歳のおっさんが半袖半ズボン(?)だ。
でも大丈夫。少しくらい寒くても平気だ。風邪はひかない。
駅についたら、いつも満員電車が待っているが恐れるに足りない。
ナッパさんの体格とパワーなら当たり負けせずに満員電車に強引に乗り込める。「さあて、どの車両にのりこんでやろうか」
会社についたら、もちろん元気に挨拶だ。「ピーピーうるさい社員たちに挨拶してやろうかな」クンッ!
お昼ごはんはその大きな口でカツ丼でも食べよう。カパッ!
なにか仕事でミスして怒られても僕はちゃんと素直に謝れる。
「す・・・・・、すまねえ・・・・つ、ついちょうしにのっちまって・・・・・」
ここまで本気ですまなそうにされたら、誰だって許してしまうだろう。
こうしてみると、周りと仲良くやっていけそうではないか。
まとめ
さて、世間一般で言われている美少女になった場合とナッパさんになった場合の両方のパターンを改めて科学的に考察してみた。
大方の予想を覆し、美少女よりもナッパさんのほうが良いのではないか、というのが専門家の見方である。
今後、もし君が朝起きた時ナッパさんになっていたらそれは喜ぶべきことなのだ。
どうか悲観すること無く受け入れてほしい。
おしまい