突然だけど、君の周りにこんな人はいないだろうか。
例えば、やたら声がでかくて早口でまくしたてる上司。
その上司と話してるとなんか尋問されてるような気分になるし、応答を急かされているようでなんかすごく疲れる。
かたや、ゆっくりと語るように話す上司。
声はさほど大きくないし、急かされる感じも無いのだけど、なんとなく圧力の様なものを感じ、やっぱり疲れる。
別にどちらも強面というわけではないだけど、何故か不思議と会話するだけで疲れてしまうこういった相手。
なぜこのような不思議な感覚になるのだろう?単なる相性の問題なのか?
じつは違うんです。
こういった人たちと会話をすると疲れる理由はちゃんとあるんです。
今回はそんな会話に関するテクニックについて共有したいと思います。
これをみれば君も明日から会話を意のままにコントロールできるはず!!
知らず知らずの内に会話の主導権を握るテクニックとは
僕が見たある記事によると、実は簡単に会話の主導権を握る方法があるらしい。
その方法というのが『相手に質問をする』という事である。
極めて単純な話だが、人は基本的に相手から質問をされると無意識のうちに『答えなければ』という意識が働いてしまうという。
この心理を応用すれば、矢継ぎ早に質問を繰り返すことで会話の方向性をコントロールできるので、実質的に主導権を握る事ができるという訳だ。
これは真面目な性格の人ほど顕著で、知らないうちに相手のペースに巻き込まれてしまう。
よく芸能レポーターが一方的に質問を畳みかけたり、キャッチセールスが勝手に質問を投げかけて足止めしたりするのは、相手の良心を利用した心理学的に非常に効果的なテクニックと言えるわけだね。
上司に会話をコントロールされていた僕
どうやら、この苦手な上司達と会話しているとき、僕は知らないうちに相手のペースに巻き込まれ主導権を握られていた様なのだ。
確かに考えてみれば、早口上司は一方的に自分のしゃべりたいことをしゃべり、聞きたい事を聞く。
そのくせこっちの話はあまり聞いていない。
また、ゆっくり上司もこちらの会話を遮るように質問を重ねる事がよくあった。
さらに1つ答えるとその先からさらに質問を浴びせられて、一通り情報を聞き出せたら会話が終了となる。
こうしてみると思いっきり手のひらで転がされてるやないかい!!
今度はこっちがコントロールしてやる!
タネさえわかってしまえば反撃は簡単だ。
そう、今度はこちらが質問をする側にまわればいい。
おそらく向こうだってテクニックとして使っているわけではなく、無意識のうちにそういう話し方をしているに違いない。
それで今まで数十年生きてきたのだろう。
きっと今まで沢山の何の罪も無い人達がその毒牙にかかってきたに違いない。
思い知らせてやるっ!!
そしてある日、上司に話しかけられた僕はついに反撃に転じることにしたのだった!
ゆっくり上司「ちょっといいかな」
最初のターゲットはゆっくり上司である。
僕「ええ、かまいませんよ(にやり)」
そしてついに逆襲の狼煙が上がる!!
その日、僕は別チームのA君と一緒にゆっくり上司に会議室に呼ばれた。
まあA君はどうでもいい。僕のターゲットはゆっくり上司、貴様だけだ!!
ゆっくり「××の件で昨日トラブルがあって、運用ルールについてちょっと確認させてほしい」
僕「はい。ちなみにどんなトラブルがあったんですか?」
(さっそくキターーー!先手をとったぞ!)
A「今朝メールがあった件ですよね?」
ゆっくり「そう、昨日××の件で手順ミスがあって、ちょっと問題になった」
(うぉい!!お前にきいてるんじゃあないぞ!!A!!)
僕「あー、ちょっと今朝忙しくてまだメールを確認していません、何時頃のメールで・・」
ゆっくり「××のシステムって△△の場合は○○になるのかな?」
僕「えっと、確かそうです」
(シット!この外道はこうやって僕のセリフをただの独り言にしちまうんだ!捨て犬の気分さっ!!)
ゆっくり「□□の場合も?」
僕「えーと・・・」
A「そうですね」
(こ、このシャバ僧が・・・っ!!今は僕のターンだぞ!!!)
ゆっくり「□□のときと△△の場合が同じってことを****さん(聞き取れず。何かキュンポぽい名前)は知っている?」
シャバ僧「えーと・・・僕は伝えないですけど・・・」
ゆっくり「手順書には書いてある?」
(チャンス!!)
僕「何か手順が漏れたせいで、キュンポさんが作業ミスしたのですか?」
ゆっくり「まあ、ざっくりいうとそうだね。ただ、上手く伝達出来ていない原因は調べなきゃいけない。****さんだけのミスじゃない」
僕「キュンポさんが見ていた手順書のバージョンは確認したんですか?」
(くらえっ!!)
ゆっくり「今確認している。今日****さん休みだからね」
僕「最新版かどうか確認が必要ですね。ファイルには最新版しかないんですよね?」
(いいか…この反撃は先日のぶんだ…)
ゆっくり「そうだね」
僕「では最新版の手順書があっているか、あとキュンポさんがちゃんと最新版をみていたかがポイントですよね?」
(そして次のも先日の番だ、その次も次のも、その次の次の次のも・・・その次の次の次の次のも)
ゆっくり「そうなるね」
僕「A君、手順書には載ってるの?」
(次も!次も!先日のぶんだあああーッ!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!)
シャバ僧「えっと、すぐに確認してきます!」
僕「うむ。行きたまへ。ところで実影響ってあったんですか?」
ゆっくり「それは特に無い。ただ最初にも言ったけど重要なのは、なぜ発生したかということなんだよ」
僕「そうですね。今は影響と原因の分析段階ってことですよね?」
ゆっくり「そもそも手順書ってA君の管理なんだっけ?」
(質問を質問で返すなあーっ!わたしが『ですよね?』と聞いているんだッ!!疑問文には疑問文で答えろと学校で教えているのか?)
僕「今はそうです。昔は僕だったんですけど」
ゆっくり「いつから?」
僕「確か・・・先月位ですかね」
シャバ僧「只今戻りましたァーーン!!最新版の手順には載ってますねッ!ほら!ホラホラ!!」
ゆっくり「これってどの版から載ってる?」
僕「2ヶ月前の変更のときに追記したはずです」
シャバ僧「え?イヤ、先月ですよ。2ヶ月前の変更は結局なくなったんです」
僕「え?そうだっけ?」
シャバ僧「そうですよー。もう忘れちゃいました?うふふ」
(うるせーぞっ!ハナくそッ!人の記憶違い聞いて見下してんじゃあねーッ!!)
ゆっくり「じゃあ、手順書は間違いなくて、後は****さんがソレを見ていたかどうか、か・・・」
僕「でも手順書って必ず最新版を見るというルールですよね?」
ハナくそ「でも、正直言って見てない人はみてないですよ。慣れちゃってると見ないでやっちゃいますから」
ゆっくり「それだな。ちゃんとルールをもう一度徹底しないと」
ゆっくり「まあとにかくわかった。もういいよ、ふたりともありがとう。」
僕「失礼しますー」
ハナくそ「失礼しますー」
結果。実質的には僕の一人勝ち
というわけで、僕の圧倒的なラッシュの前に上司はゆっくりしていくことすら忘れ、さっさと話は終わったのだった。
終始僕がゆっくり上司とハナくその会話をコントロールしていたのがお分かりいただけただろうか。
このテクニック、実に使える。
ただ、気をつけてほしいのは僕が居心地の悪さを感じたように、あまりにも一方的に質問を繰り返すと相手に対して不快感を与えてしまうという点である。
よく仲良くなりたい人と会話をつなげるために質問を繰り返す事があると思う。
その際に重要なのは相手が答えてくれたらソレに対し、必ずこちらもその反応を返すこと!
友好的な会話の場合にはそこが特に重要となる。
逆に今回のように相手をコントロールしたい場合は、質問だけ繰り返してこちらはたいして反応を返さなければより威圧感を与えられる。
機会があれば次は早口上司を血祭りにあげようと思う。
やり方次第でいかようにでも使えるこのテクニック。
君もぜひ覚えておいてほしい。
ただし、やりすぎて相手に逆ギレされないように気をつけましょうね。
おしまい